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JAK阻害薬まとめ ~アトピー性皮膚炎~

💊 アトピー性皮膚炎のJAK阻害薬

 

 JAK阻害薬の作用のしくみ(アトピー性皮膚炎)

1. アトピー性皮膚炎の原因

  • アトピー性皮膚炎は、免疫の異常が関係し、皮膚のバリアが弱くなることで炎症が起こり、かゆみや赤みが出ます。

  • 免疫細胞が分泌する炎症性のシグナル(サイトカイン)が、症状の悪化に大きく関わっています。それらが暴走することで、ステロイドなどの外用薬や抗ヒスタミン薬の内服だけでは皮膚状態がどんどん悪化することがあります。

 

 

2. JAK阻害薬の働き

  • JAK(ヤヌスキナーゼ)は、サイトカインの信号を細胞内に伝える“中継役”のタンパクです。

  • アトピーでは、サイトカインの信号が過剰になり、炎症やかゆみが強くなっています。

  • JAK阻害薬はこのJAKの働きをブロックすることで、サイトカインの情報が細胞に伝わるのを止めます。

 

 

3. 結果として

 

 

  • 皮膚の炎症が抑えられる

  • かゆみが軽減される

  • 赤みや湿疹が改善する

 

 

 

 

💡 イメージ

  • 「サイトカイン=炎症のスイッチ」アトピー性皮膚炎ではこれが暴走しやすい

  • 「JAK阻害薬=スイッチの中継ケーブルを遮断」

  • その結果、かゆみや赤みが減る、と考えるとわかりやすいです。

 

 

 

 

 

アトピー性皮膚炎に対するJAK阻害薬の種類とその比較

❓ リンヴォック・オルミエント・サイバインコは、どんな薬ですか?

✅ いずれも「JAK阻害薬」と呼ばれる飲み薬です。
従来の外用薬やステロイドで改善が難しい中等症〜重症のアトピー性皮膚炎に効果があります。かゆみを素早く抑えるのが特徴です。

以下特徴について説明します。

 

1. リンヴォック(ウパダシチニブ)

【強いかゆみを早く抑えやすい。今すぐかゆみを止めたい人への短期使用向き】

  • 用量
    成人および12歳以上(体重30kg以上):

    • 通常 15mg 1日1回

    • 効果不十分な場合、30mg 1日1回に増量可

 

  • 薬価と自己負担額(月28日分)

    用量 薬価(1錠) 3割負担 2割負担 1割負担
    15mg ¥4,325.8 約¥36,336 約¥24,224 約¥12,112
    30mg ¥6,628 約¥55,675 約¥37,116 約¥18,558

👩‍⚕️現段階で発売されるアトピー性皮膚炎に対するJAK阻害薬の中では一番かゆみへの効果が現れるのが早いといわれています。

まずは1~2週間使用してみてかゆみのない生活がどんなものか実感してみていただくことも可能です。

 

 

 

 

2. オルミエント(バリシチニブ)

【小児にも使用可能、短期〜中期使用向き】

  • 用量

    • 成人:4mg 1日1回(症状により2mgへ減量可)

    • 小児(2歳以上):

      • 体重30kg以上 → 4mg 1日1回(必要に応じ2mgへ減量)

      • 体重30kg未満 → 2mg 1日1回(必要に応じ1mgへ減量)

 

  • 薬価と自己負担額(月28日分)

    用量 薬価(1錠) 3割負担 2割負担 1割負担
    4mg ¥4,820 約¥40,488 約¥26,992 約¥13,496
    2mg ¥2,472.5 約¥20,769 約¥13,846 約¥6,923
    1mg ¥1,356.8 約¥11,397 約¥7,598 約¥3,799

👩‍⚕️なんといっても小児にも使える点が他と異なります。かきむしりが止まらないけど継続的な注射は嫌だというお子様に短期的に使用することがあります。

内服中にいったんかきむしりがなくなることでその間に塗り薬を頑張ってしっかり治すというパターンに使用します。

 

 

 

3. サイバインコ(アブロシチニブ)

【かゆみに特化、短期〜中期使用向き】

  • 用量
    成人および12歳以上:

    • 通常 100mg 1日1回

    • 効果不十分な場合、200mg 1日1回に増量可

 

 

  • 薬価と自己負担額(月28日分)

    用量 薬価(1錠) 3割負担 2割負担 1割負担
    100mg ¥4,287.4 約¥35,954 約¥23,969 約¥11,985
    200mg ¥6,431.2 約¥54,022 約¥36,015 約¥18,007

👩‍⚕️2,025年8月の薬価修正により成人のアトピー性皮膚炎の場合ではJAK阻害薬開始時のお値段としては一番安くなりました(100mg)(2025年8月現在)

 

 

 

 

アトピー性皮膚炎に対するJAK阻害薬の特徴・比較表

薬剤名 用量(成人) 使用可能年齢 3割負担の目安(月) 特徴
リンヴォック 15mg/30mg 1日1回 12歳以上(30kg〜) 約37,000〜55,700円 ⏱ 即効性◎ 💊 錠剤
オルミエント 1mg/2mg/4mg 1日1回 2歳以上 約11,000〜40,500円 👶 小児対応 💊 錠剤
サイバインコ 100mg/200mg 1日1回 12歳以上 約36,000〜54,000円 ⏱ 即効性 ◎ 💊 錠剤

 

 

 

 

 

※薬価は2025年時点をもとにした目安(1か月分、自己負担3割)です。

👉 高額療養費制度を利用すると、実際の自己負担はさらに軽減されます。西宮市であれば18歳までは月の医療費上限があります。

 

 

 

よくあるご質問 

  •  Q. どんな薬ですか?💡
    A. かゆみや湿疹を早く抑える内服薬です。短期で効果が出やすいのが特徴です。

  • Q. どれくらいで効きますか?
    A. かゆみは数日〜1週間で改善する方も多く、湿疹も数週間で落ち着いてきます。

  • Q. 長く飲み続けられますか?
    A. JAK阻害薬は原則として「短期間で強い症状を抑える目的」で使います。長期安定した治療には、生物学的製剤へ移行することもあります。

  •  Q. 何歳から?👶
    → リンヴォック:12歳〜、オルミエント:2歳〜、サイバインコ:12歳〜です。(2025年8月現在)

  • Q. 子どもにも安全ですか?
    A.2歳以上から使用できます。ただし大人と同様に定期的な採血で安全を確認しながら使用します。
  •  Q. 注射薬との違いは?💉
    → デュピクセントやイブグリースなどの生物学的製剤は注射薬。長期使用向き。安全性高め。
    → JAK阻害薬は飲み薬。事前の感染症検査が必要。即効性。短期使用が基本。

  •  Q. 内服前の検査は?🧪
    → 血液検査(肝・腎・血球)や感染症チェックが必要です。服用中も定期的に検査をおこないます。

  •  Q. どの薬を選ぶべきですか?⚖️
    → 年齢・症状・生活スタイルで決定。小児はオルミエント、即効性重視はリンヴォックやサイバインコ、長期安定はデュピクセントやイブグリースなど注射薬がおすすめです。

 

 

 

当院での治療の流れ

  1. 診察で皮膚の状態を確認、外用薬や他治療との比較を行います

  2. 内服希望の場合は事前検査(内科や小児科での採血・感染症チェック)

  3. 検査結果に問題がなければ処方開始

  4. 定期的に診察・採血で安全性を確認

 

 

 

使用できる方・できない方

  • ✅ 中等症~重症のアトピー性皮膚炎で、従来の治療で十分な効果が得られない方

  • ❌ 妊娠中・授乳中の方

  • ❌ 重い感染症がある方  服用中は感染症や体調の変化に注意⚠️

  • ❌ 定期検査を受けられない方

 

 

なかなか外用でおさまらず困っているアトピー性皮膚炎の方は一度ご相談くださいませ

 

 

🔗アトピー性皮膚炎の説明はこちら

🔗 アトピーの生物学的製剤(注射)についてはこちら

 

🔗 オルミエントについてはこちら

🔗サイバインコについてはこちら

🔗リンヴォックについてはこちら

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