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粉瘤

粉瘤とは 

粉瘤は皮膚の良性のできもので、別名アテロームや表皮嚢腫(ひょうひのうしゅ)などとも呼ばれます。皮膚の中に皮膚の袋ができてしまい、袋自体が皮膚なので角質や皮脂がたまりますと徐々に大きくなります。皮膚があるところどこでも全身にできます。できる原因はまだ詳しくはわかっていません。

症状

はじめはまったく痛くないので気が付くと皮膚のすぐ下にしこりができていて、数か月たっても消えることはほぼありません。できものの中央に黒い点などが見えることがありますが、この点でできもの内と皮膚の外が交通しています。この点が大きい場合は圧迫するとそこからにおいのある白色の角質内容物がでてきます。

細菌感染をおこしたり、自分の細胞が異物と認識すると炎症性粉瘤となります。炎症を起こすと赤く腫れあがり、痛みを伴い、膿がたまります。大きくなりすぎると破裂してしまうこともあります。

検査

エコーやダーモスコピーなどで他の腫瘍との鑑別や大きさをはかります。

治療

できものになりますので、塗り薬や飲み薬でなくなってしまうことはありません。手術でとってしまう以外に粉瘤そのものの治療はありません。皮膚科で手術するできものとしては一番多く、当院院長も数百例以上の執刀歴があります。局所麻酔をして、できもの自体を取り除きます。小さいもの、一度も炎症をおこしたことのないものはくりぬき法で可能です。大きいものや何度も炎症を繰り返したものは周囲組織と癒着をおこしていることが多く、くりぬき法に適さない場合があります。実際他院でくりぬき手術をしたのに再発したといってこられる患者様も多いです。その場合はメスで紡錘形に皮膚を切除する従来の手術法がおすすめです。手術時間は大きさにもよりますが15~45分程度で、切除組織は病理検査に出して確定診断を行います。大きいものやケロイドになりやすい部分は糸で縫い寄せます。そうでない場合は軟膏処置を継続し傷が自然に閉じるのを待ちます。

また炎症をおこしてしまっている粉瘤に関しては緊急で膿を出す切開が必要となります。この場合も切開したところからしっかり膿が出るように縫わずにオープンで軟膏処置を継続し傷が自然に閉じるのを待ちます。抗生剤の内服も必要となります。いったん感染が落ち着くのを待って、傷が治ってから数か月後に希望される方は残存したできものを取る手術をすることとなります。

すべて保険診療内の治療となります。大きさにもよりますが、手術だけの金額としては3割負担で1万円ちょっととなります。そのほか処方箋や診察料金などがかかります。

最後に

粉瘤が小さい間はまったく症状がないので放置することが多いものです。しかし自然に消えることはありませんので、ずっと小さいままでにおいなども気にならないという方はいいですが、徐々に大きくなっているのであれば小さいうちに切除したほうが傷跡も小さくてすみますし、炎症を起こして痛くなるなどのリスクも低いうちに切除することをおすすめします。

粉瘤でお悩みの場合はぜひご相談くださいませ。

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