酒さ
酒さとは
近年酒さという言葉が一般的になってきましたが、顔面の赤み=酒さではありません。
酒さは顔面(主に顔の真ん中の発赤)と血管拡張が数か月以上続く皮膚炎です。
分類
毛細血管拡張型酒さ(第1度酒さ)
酒さの初期症状で、一過性の顔の赤みやほてり感が主体で「赤ら顔」とも呼ばれます。
丘疹膿疱型酒さ(第2度酒皶、酒さ性痤瘡)
ニキビに似た赤いブツブツや膿疱(膿が溜まったような白~黄色のできもの)が主な症状です。
鼻瘤(第2度酒さ)
鼻部を中心とした腫瘤を形成します。圧倒的に男性に多く見られます。
原因
紫外線や精神的ストレス、飲酒、辛い物を食べたり、毛包虫ニキビダニ感染などの外的刺激に対する感受性が高まり、炎症や血管増生をきたすと考えられています。季節の変わり目など季節性に悪くなる方もいます。
📊【酒さとにきびの違い】比較表
| 特徴 | 酒さ(しゅさ) | にきび(尋常性ざ瘡) |
|---|---|---|
| 主な症状 | 赤み、ほてり、丘疹(ぶつぶつ)、毛細血管拡張 | 白ニキビ・黒ニキビ・膿をもったニキビなど |
| 発症部位 | 鼻・頬・額・あごなど顔中心 | 顔、背中、胸など皮脂分泌の多い部分 |
| 年齢層 | 成人(30〜50代)に多い | 思春期〜若年層に多い |
| 原因の一因 | 皮膚の炎症・にきびダニ(デモデックス)など | 皮脂分泌の過剰、毛穴詰まり、アクネ菌 |
| 使用薬 | メトロニダゾール(ロゼックスゲル)など | 抗菌薬、過酸化ベンゾイル、アダパレンなど |
| ステロイド使用 | 原則NG(悪化することも) | 一部で短期的に使用される場合もある |
🖼【 酒さの治療の流れ】
治療の流れ
-
受診・診断
⇒ にきびではなく「酒さ」と診断されることも -
ロゼックスゲル処方
⇒ 1日2回、赤みやぶつぶつに塗布 -
約2~4週間で改善が見られる
⇒ 長期的には8週間以上かけてゆっくり改善 -
必要に応じてデモデックス検査や日焼け止め指導も行います
治療
・ロゼックスゲルの外用
・ミノマイシンやビブラマイシンなど抗生剤の継続内服
・レチノールやアゼライン酸の外用
・固定してしまった血管拡張にはⅤビームレーザー
・漢方では喉の渇き感がある方には白虎加人参湯、ほてり感やホットフラッシュを伴う方には加味逍遙散
・イベルメクチンクリームの使用(自費診療)
ある報告では酒さの中で20%の人がアレルギー性接触皮膚炎を合併しているということで、今まで使用していた化粧品やシャンプー、ヘアカラーなどを見直す必要もあります。
なかなか治らない酒さは湿疹が合併していることも多く、その場合は表皮変化としての症状(かさかさやかゆみ)があることがあります。酒さがあっても一時的にステロイド外用(もしくはプロトピックやコレクチム、モイゼルト)をして湿疹治療を先行して行い、その後酒さとしての治療を行うことが有効な場合があります。
酒さでなかなか保険診療の薬で治らない中等症~重症型の丘疹膿疱型酒さ(赤いポツポツのある酒さ)には昔からメトロニダゾール外用薬(自費)が使用されることがありました。ロゼックスゲルの登場で日本でも保険診療で処方される薬となり、手に入れやすくなったと思います。イベルメクチンクリームはアメリカで2015年に承認、日本ではまだ未承認の自費治療ですが、メトロニダゾールより強力な治療効果があり、副作用もすくないと報告されています。(まれに副作用として赤み、乾燥、痒みなど)今までの治療で効果がない方はお試ししてみてください。
また、酒さがあるときは過敏性がUPしていますので低刺激性のスキンケアをえらんでください。
なかなか治らない赤みなどあれば気軽に相談してくださいね
塗り薬の料金
| 酒さ 塗り薬 | 量 | 価格 |
|---|---|---|
| ロゼックスゲル (メトロニダゾール) | 15g | 保険診療 3割負担で 440円くらい |
| アゼライン酸 | 現在欠品中 | 自費診療 現在欠品中 |
| レチノール | 現在欠品中 | 現在欠品中 |
| イベルメクチン クリーム 1% | 30g | 3300円 |
当ページで紹介しているイベルメクチンクリームについて
未承認医薬品等
この治療で使用されるイベルメクチンクリームは、医薬品医療機器等法上の承認を得ていない未承認薬です。
入手経度等
当院で使用しているイベルメクチンクリームは、個人輸入しております。
国内の承認医薬品の有無
イベルメクチンクリームは、国内においては承認されていません。
諸外国における安全性などに係る情報
米国のFDA(アメリカ食品医薬品局)をはじめ、諸外国で承認されております。
