にきびあとに対する美容治療
にきびあと・ニキビ跡の種類別にその治療についてご紹介します。
1. 色素沈着
- 特徴: ニキビが治った後に皮膚に残る茶色や黒色のシミ。紫外線の影響や炎症後にメラニンが増えることで生じます。紫色に見える色素沈着の場合はメラニンと血管拡張が混在している可能性があります。
- 治療法: ハイドロキノンクリーム外用、ビタミンC誘導体の内服や外用、トラネキサム酸の内服や外用、ケミカルピーリングやイオン導入、フォトフェイシャル(レーザー治療)
2. 色素脱失
- 特徴: 炎症後に皮膚の色が周囲の肌よりも白くなる現象。
- 治療法: 紫外線治療。場合によってビタミンD3軟膏の外用やステロイド剤外用など。色素脱失は治療が難しいことがあり、カバーメイクなどがよいこともあります。
3. 赤み
- 特徴: ニキビが治った後に残る赤み。毛細血管の拡張や炎症が原因で生じます。まだ炎症がおさまっていない場合とおさまっている場合があります。
- 治療法: フォトフェイシャル、Vビーム照射。炎症がおさまっていない場合は一般的なニキビ治療が先に必要なことがあります。
4. 陥凹タイプの瘢痕
- 特徴: 皮膚が凹むタイプの瘢痕。真皮のコラーゲンが破壊されたり、繰り返す炎症による過剰な線維組織が生じることによります。以下の種類があります。
・アイスピック型(Ice Pick Scars): 針で突いたような深く狭い凹み。
・ボックスカー型(Boxcar Scars): 幅広く浅い、角ばった凹み。
・ローリング型(Rolling Scars): 丘状に波打つような凹み。
- 治療法:ダーマペンやポテンツァなどの マイクロニードリング、フラクショナルレーザー、ヒアルロン酸などのフィラー注射、サブシジョン(皮膚下切除術)などが考えられます。
5. 盛り上がり、しこり、ケロイド瘢痕
- 特徴: 皮膚が盛り上がるタイプの瘢痕。過剰なコラーゲンや線維組織の生成が原因で生じます。
- 治療法: ステロイド注射、圧迫療法、リザベンの内服など(保険診療)。手術希望の場合は症例によって放射線療法などを組み合わせなければならないことが多く、総合病院の形成外科を紹介させていただきます。
ニキビ跡の予防
ニキビ跡になってしまうと時間もお金もかかってしまいます。また現在の医療ではいったん激しいニキビ跡になってしまったところは、目立ちにくくすることはできますが全く元通りの皮膚に戻すことはできません。やはりそのためには予防が一番です。
1. 早期治療: ニキビができたら早めに治療することで、跡が残るのを防ぐことができます。
2. 正しいスキンケア: 1日2回の洗顔や保湿を適切に行い、肌のバリア機能を保つことが重要です。
3. 日焼け対策: 紫外線は色素沈着を悪化させるため、帽子や日傘などでの遮光や日焼け止めを使用することが推奨されます。
4. 触らない: ニキビを潰したり触ったりすることで、炎症や感染が悪化し、跡が残りやすくなります。
にきびのお悩みについて気軽に相談してくださいね。