ブイタマークリーム
🧴 ブイタマークリームとは?
ブイタマークリーム(一般名:タピナロフ)は、アトピー性皮膚炎と尋常性乾癬の治療に使用される新しいタイプの塗り薬です。
2024年10月29日に日本で発売された外用薬で、肌の炎症を抑えながら、皮膚のバリア機能を高める効果があります。
ステロイドや免疫抑制剤とは異なる新しい作用機序を持ち、皮膚へのやさしさと効果の両立が期待されています。
🌟 特徴
🩺 特徴 | 内容 |
---|---|
🧪 有効成分 | タピナロフ(Tapinarof) |
⚙️ 作用機序 | AhR(芳香族炭化水素受容体)を活性化し、炎症を抑える物質(炎症性サイトカイン)の産生を抑制。さらに皮膚のバリア機能を支える分子の遺伝子発現を促進します。 |
🔁 非ステロイド | ステロイドとは異なる作用で、皮膚萎縮や色素沈着のリスクが少ないとされています。 |
🔬 炎症+バリア改善 | 単に炎症を抑えるだけでなく、皮膚本来の健康な状態を取り戻す手助けをします。 |
📍治った後も長く続く | 同部位の炎症が再発するまでの期間を延ばします。 |
🎯 適応とおすすめの方
✅ アトピー性皮膚炎(軽度~中等度)
✅ 尋常性乾癬のある方
✅ 長期的に外用治療を継続したい方
✅ ステロイド外用薬に不安がある方
✅ 顔や首など、皮膚が薄くて敏感な部位に使用したい方
🧴 使用方法・塗る量の目安
⏰ 使用回数 | 1日1回 |
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💧 塗る量 | 1FTU(約0.5g)=人差し指の先から第1関節まで出した量で、手のひら2枚分の面積に塗るのが目安です。 |
📍 塗る部位 | 症状のある部位にやさしく塗布します。こすらず、置くようにぬってください。 |
👨👩👧 対象年齢
12歳以上のアトピー性皮膚炎と、15歳以上の尋常性乾癬に対して外用可能となっています。
💰 価格(保険適用時の目安)
ブイタマークリームは保険適用の処方薬です。費用は処方量と保険負担割合により異なります。
1gあたり300.80円。1本15gなので10割負担で4500円。 3割負担で1350円です。
⚠️ 使用上の注意点
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🤕 頭痛や局所の刺激感(かゆみ・赤み)が出ることがあります。
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💊 他の外用薬との併用については医師の指示に従ってください。
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🚫 目や口、粘膜には使用しないでください。
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🤰 妊娠・授乳中の方は使用前に必ずご相談ください。
❓ よくあるご質問(Q&A)
Q. ステロイドとどう違うのですか?
A. ブイタマークリームは非ステロイドで、AhRという受容体を活性化する新しい作用を持っています。皮膚萎縮などの副作用が少ないのが特長です。
Q. 顔にも使えますか?
A. はい、顔や首にも使いやすい薬ですが、使用部位に刺激感が出ることがあります。医師と相談のうえでお使いください。
Q. いつまで使い続ける必要がありますか?
A. 症状が落ち着いても再発予防のために一定期間続けることが推奨されます。治療期間は個人差がありますので、診察時にご相談ください。
⚖️ 他の外用薬との比較
薬剤名 | 種類 | 主な作用 | 対象疾患 | 特徴 | 主な副作用 |
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ブイタマークリーム | AhR活性化薬 | 炎症抑制+バリア回復 | アトピー性皮膚炎、尋常性乾癬 | 非ステロイド、1日1回使用。再発するまでの期間が長くなる | 頭痛、局所刺激感 |
モイゼルト軟膏 | PDE4阻害剤 | 炎症抑制 | アトピー性皮膚炎 | 非ステロイド、刺激が少ない | 軽い刺激感 |
ステロイド軟膏 | 抗炎症薬 | 強力な炎症抑制 | すべての皮膚炎 | 即効性がある | 長期使用で皮膚萎縮など |
プロトピック軟膏 | 免疫抑制薬 | T細胞抑制による抗炎症 | アトピー性皮膚炎 | 非ステロイド、正常皮膚には吸収されない | ほてり・刺激感 |
🏥 医師からのメッセージ
ブイタマークリームは、「皮膚を守りながらしっかり治療したい」「長く使える塗り薬を探している」という方に最適な選択肢です。
アトピーや乾癬に悩む方にとって、新たな治療の幅を広げる薬として期待されています。
症状に合わせた最適な治療を一緒に見つけましょう。まずはお気軽にご相談ください