脂肪溶解注射
脂肪溶解注射
脂肪溶解注射(しぼうようかいちゅうしゃ)は、特定の薬剤を皮下脂肪に直接注入し、脂肪細胞を分解・減少させる美容医療の一種です。この治療法は、外科的な脂肪吸引手術と比べて身体への負担が少なく、ダウンタイムが短いのが特徴です。
主な特徴
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仕組み
脂肪溶解注射には、脂肪を分解する成分(例:デオキシコール酸やリン脂質)が含まれており、これを注射することにより脂肪細胞が破壊され、体内の代謝機能によって分解された脂肪がリンパにのって自然に排出されるのを待ちます。 -
適応部位
顔(特にフェイスラインや頬)、あご下、腕、腹部、太もも、腰などの局所的な脂肪が対象です。腹部や太ももはダイエットをして脂肪自体は減ったけれども理想のラインを作りたいというときのおすすめです。全体の脂肪を減らすというものではありません。 -
利点
- メスを使わないため、傷跡が残らない。
- 日常生活に戻るまでの回復期間が短い。
- 短時間で施術が終わる(通常1回の施術が数十分程度)。
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リスク・注意点
- 注射部位に腫れ、赤み、痛み、痒みが出ることがありますが、多くは一時的です。
- 効果が現れるまでに数週間かかる場合があります。
- 必要な施術回数は個人差があり、複数回行うことで効果を高めることが一般的です。
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代表的な薬剤
- カベリン(Kabelline)
- BNLS FAT BURN(デオキシコール酸を主成分とする、FDA承認の薬剤)
誰に向いている?
- 局所的な脂肪を減らしたいが、手術は避けたい人。
- 体重全体を減らすのではなく、特定の部位の引き締めを目指す人。
脂肪溶解注射は効果があるものの、全体のダイエットには向かない(海やプールの水をバケツで汲んでもすぐには水がなくならないイメージ)ため、健康的な生活習慣と併用するのが望ましいです。
大きな脂肪を落としたい方がメディカルダイエットをするなら基本的には代謝を上げたり食欲を減退させるような薬(GLP1などの薬)やゼニカルやオルリファストなどの脂肪吸収を阻害する薬などである程度の脂肪を落としてから、最後の仕上げのボディメイクとして例えばここがもう少しだけくびれたらいいのに、頬のここのお肉だけ落とせない、だとか鼻の丸みが気になるけど整形やヒアルロン酸を入れるのは怖い、というときに脂肪溶解注射を使用するのがおすすめです。
頻度
1-2週ごとに3-6回行うと効果を感じやすいです。
受けられない方
同成分にアレルギー既往がある方、甲状腺炎疾患がある方、妊娠中・授乳中の方はお控えください。
副作用
赤み、腫れ、内出血、熱感、まれに皮膚感染など。
ダウンタイムの過ごし方
メイクやシャワーなどは施術当日から可能です。当日は長時間の入浴や飲酒はお控えください。サウナは数日間、腫れが引くまではお控えください。施術後すぐにマッサージすると内出血のリスクがあがりますが、ある程度落ち着いた後は水分をとりなるべくマッサージすることで、溶けた脂肪をリンパに流すと排出されやすくなり効果を感じやすいです。
料金
脂肪溶解注射 | カベリン | BNLS FATBURN |
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デオキシコール酸 濃度 | 0.5% | 1% |
顔 1本あたり (原液、1cc) | 3300円×本数 | 3300円×本数 |
体 1本あたり (原液、1cc) | 1100円×本数 | 1100円×本数 |
10~20本 | 4400円×本数 | 4400円×本数 |
※オプション 麻酔クリーム | 2200円 | |
診察料 | 初診料3300円 再診料1100円 |
量の目安
鼻:1~2本
頬:2~8本(範囲による)
顎下やフェイスライン:3~10本
二の腕・腹部など:10~20本