ニキビ治療 海外と日本のガイドライン比較
ヨーロッパ、アメリカ、日本のニキビ治療のガイドラインを並べてみました。(2024年現在の最新版)
日本皮膚科学会2023年ガイドライン
引用:日本皮膚科学会尋常性ざ瘡・酒さ治療ガイドライン2023
ときどきニキビに対して抗菌薬の塗り薬だけを塗ってよくならない、とおっしゃる患者さんがいらっしゃいますが、ガイドラインで抗菌薬のみの単独使用は全世界どこでも推奨されていません。
イソトレチノインや抗アンドロゲン薬(スピロノラクトンなど)、ピルなどの内服は日本では保険診療では取り扱いがないのですがヨーロッパやアメリカでは広く使われる薬であることがわかります。アゼライン酸やダプソンの外用も日本では保険診療では処方できません。他のピーリング製剤は似たような薬があるのでそれはそこまで問題にならないと思います。
やはり日本皮膚科学会と欧米のガイドラインの大きな違いとしては重症にきびにイソトレチノインの内服がつよく推奨されていないかいるかという点でしょう。
どのガイドラインでもピーリング系の薬剤(ベピオやアダパレン、ディフェリン、エピデュオなど)を使用継続してにきびのできにくい肌を維持しながら、重症例にはいろいろ選択するオプションがあると考えてもらえばよいでしょう。各種外用薬の比較はこちら。
にきび薬には少し使用するのにクセがあるので、今の自分のにきび状態にはどれが合うか、いままでどんな治療をしてどれくらい効果や副作用があったかなど総合的に判断して薬を決めていきます。
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