ニキビ外用薬の種類と比較
まずニキビの外用薬として、ピーリング製剤(ベピオ、ディフェリン、エピデュオ)、抗菌薬(ゼビアックス、アクアチム、クリンダマイシン)があります。デュアックはピーリング系のベピオ+抗生剤のクリンダマイシンの合剤です。
白ニキビ黒ニキビなどの毛穴のつまりだけによるものは基本的にはピーリング製剤しか効果がありません。
赤ニキビや膿タイプのニキビにはピーリング製剤と抗菌薬が効果をしめします。数や重症度によっては内服も追加されます。にきび治療全般の説明はこちら
ピーリング製剤は副作用がでることが有名ですが、出にくさランキングを作ってみました。
ピーリング製剤における副作用の出にくさランキング
ランキング | 製品名 | 乾燥 | 赤み | 刺激感 | 皮膚めくれ |
1位 | ベピオローション | 2.8% | 4.6% | 0.9% | 0.9% |
2位 | デュアック | 7% | 4% | 1% | 4% |
3位 | ベピオゲル | 7.4% | 13.8% | 14% | 18.6% |
4位 | ディフェリン | 56.1% | 21.9% | 47.6% | 33.5% |
5位 | エピデュオ | 69.8% | 49.7% | 81.5% | 60.5% |
全く同じ条件下の比較ではないので参考値となりますが、臨床で実感する副作用の頻度と変わりないと思います。
これを見てわかるように、はじめからエピデュオを選択するのはリスクが高いので、エピデュオは他の薬剤で効果が乏しい場合にチャレンジする薬かと思います。
副作用の出にくい塗り方についてはこちらで説明しています。かぶれやすい方へ ピーリング製剤の塗り方
抗菌薬は菌をやっつける薬になりますので、漫然と使用し続けていると耐性菌の出現により効果がなくなることがあります。基本的にはにきびの原因である毛穴のつまりをよくするピーリング製剤の使用が不可欠でしょう。
ちなみにベピオやエピデュオに含まれる過酸化ベンゾイルはピーリング作用だけでなくアクネ菌の殺菌作用もあり、こちらは耐性化しませんので長期間の使用においても問題ありません。