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帯状疱疹(ヘルペス)・帯状疱疹後神経痛

帯状疱疹(たいじょうほうしん)・帯状疱疹後神経痛について

◆ 帯状疱疹とは?

帯状疱疹は「水ぼうそう」と同じウイルス(水痘・帯状疱疹ウイルス:Varicella-zoster virus:VZV)によって起こる病気です。子どもの頃に水ぼうそうにかかると、治ったあともウイルスは体の中の神経にひそんでいて、普段は眠ったままです。(潜伏感染状態)

しかし、加齢や疲れ、ストレス、病気などで免疫力が落ちたときに、ウイルスが再び活動を始め、神経に沿って皮膚に現れるのが「帯状疱疹」です。

 

◆ 症状

 

最初は皮膚に何もないのに「ピリピリ」「チクチク」するような痛みや違和感が出てきます。その後、体の片側に帯状に赤みや水ぶくれが現れます。主に胸やお腹、背中、顔などに出ることが多く、通常2〜4週間でかさぶたになり治っていきます。

ただし、重症化した場合には、色素沈着(シミ)やくぼみ(クレーター)が残ることがあります。

 

◆ 帯状疱疹後神経痛(PHN)について

皮膚が治ったあとも、神経の炎症が残って「痛み」や「しびれ」「ピリピリ感」などの症状が長く続くことがあります。これを「帯状疱疹後神経痛(PHN)」といいます。

とくに以下のような方は、PHNが残るリスクが高いとされています。

  • 皮膚症状が強かった方(ただれや潰瘍化しているなど)

  • 初期から強い痛みがあった方(眠れないほどの痛み)

  • 高齢の方

 

◆ 顔に出た帯状疱疹は要注意!

顔に帯状疱疹が出た場合は、目や耳の神経にウイルスが影響を及ぼすことがあり、

  • 視力の低下(角膜の障害)

  • 顔面神経まひ

  • 耳鳴りやめまい

などの後遺症が出ることがあります。この場合、眼科や耳鼻科と連携して治療を進める必要があるため、入院が必要になることもあります。

 

 

◆ 予防について

帯状疱疹はウイルス感染によって起こります。水ぼうそうにかかったことがないお子さんが、帯状疱疹の方の水ぶくれに触れると、水ぼうそうに感染してしまうことがあります。また、水ぼうそうは空気感染するため、同じ空間にいるだけでもうつる可能性があります。

現在は 水ぼうそう・帯状疱疹ともに予防できるワクチン があり、特に 50歳以上の方には帯状疱疹ワクチンの接種が推奨 されています。

昔は水ぼうそうの子供がいたら免疫をつけるために近寄って行ったという話も聞きましたが、近頃の日本では乳児期にワクチンで予防されますので、街中での水痘帯状疱疹ウイルスの暴露機会が減っています。つまりウイルスに対する抗体価は大人になると年々低下していることが多いのです。年齢とともに免疫は徐々に低下しますので、ワクチンでの予防がとても重要です。

ワクチンについての詳しいご案内はこちら

 

 

◆ 治療について

治療の基本は、アメナメビル(アメナリーフ®)やバラシクロビル(バルトレックス®)などの抗ウイルス薬を使って、ウイルスの増殖を抑えることです。できるだけ 早めに治療を始めること が重要です。

また、痛みが強い場合には、

  • 鎮痛薬(痛み止め)

  • 神経の修復を助けるビタミン剤

  • 必要に応じてペインクリニックでの神経ブロック注射

など、症状に合わせて治療を行います。

帯状疱疹は、「体が疲れているサイン」でもあります。治療と同時に、しっかりと休養をとることも大切です。

 

◆ 早めの受診が大切です

「ピリピリとした痛み」や「かゆみのあとに、片側だけに発疹が出てきた」などの症状があれば、できるだけ早く受診してください。早期治療で、痛みの軽減や後遺症の予防につながります。

 

 

 

 

 

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