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やけど 熱傷

 

原因

熱いものや蒸気に直接触れて熱傷になったり、ハロゲンヒーターなどで長時間あたることによる低温熱傷がご高齢の方などに増加しています。また、熱いものだけでなく、薬品の接触や電池の漏れなどによる化学熱傷というやけどもあります。やけどには深さがあるのですが、その深度は受傷直後では正確に診断することが困難であり,また経過とともに深度が進行する場合もあるので要注意です。

 

分類

深さにはⅠ度Ⅱ度(SDB/DDB)Ⅲ度があり、DDBとⅢ度は瘢痕がのこったり関節に及ぶ場合は拘縮を起こしますので基本的には病院への紹介でさらなる加療を行います。クリニックでは主にⅠ度Ⅱ度SDBを扱います。

Ⅰ度熱傷:表皮のみに熱傷が及んでいる場合であり、痛みのある赤みと腫れのみで数日で瘢痕を残さず治っていきます。
Ⅱ度熱傷:真皮に及ぶ熱傷であり、最初は痛みの強い赤みですが数時間以内に皮膚がめくれたり水疱ができます。Ⅱ度熱傷の中でもさらに浅達性Ⅱ度熱傷(真皮浅層までの熱傷。superficial dermal burn;SDB)と深達性Ⅱ度熱傷(真皮深層に及ぶ熱傷。deep dermal burn;DDB)に分類されます。SDBは真皮へのダメージが少ないため、1か月以内にほぼ瘢痕を残さず治癒します。後者は真皮深層までダメージがあるので、治癒には1か月を要し、瘢痕も残ります。Ⅲ度熱傷と混在することも多いです。Ⅲ度熱傷は主に救急入院となりますのでここでは割愛します。


Ⅰ度熱傷にはステロイド外用薬で炎症を抑えます。Ⅱ度以上の熱傷の場合は水疱穿刺も必要に応じて行います。なるべく水疱を覆っていた皮膚はそのままにしたほうがきれいに早く治りますので自分ではめくらないでください。じゅくじゅくの程度やにおい、膿の有無などで外用薬や貼付薬を選択します。受傷からおよそ2 週間ほどたてば深さの最終判定がしっかりできるので、どの部位が保存的治療でよいか、外科的治療が必要な部位はあるかなどを決定できますので後から病院に紹介となる場合もあります。

 

治療

まず知っておいていただきたいのは、治療の第一歩は冷却です。やけどしたらなるべく早く流水による 30 分以上の水冷を行い、鎮痛消炎をはかります。お子さんなどで服の上から熱湯をかぶってしまったなどあれば着衣のまま服の上から冷却してください。無理に服を脱がせようとすると皮膚も一緒にめくれてしまうことがあります。

その後、ステロイド外用や深さに応じて潰瘍の薬などの外用薬を塗布することとなります。また水疱があとから出ることもありますが、水疱ができたら切ったりせず、なるべく水疱のふたは残したほうがきれいに早く上皮化するので自分ではとってしまわないでください。

早めの処置ができなかったり深いやけどの場合はあとがのこります。おもに関節部などに瘢痕となった場合は外科的治療が必要です。色素沈着だけなら自費診療含む内服薬や外用薬で経過をみることが多いです。(シナールやハイドロキノンなど)

やけどをおこしたらなるべく早めに来院してくださいね。

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